ヒポエステス(読み)ひぽえすてす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒポエステス」の意味・わかりやすい解説

ヒポエステス
ひぽえすてす
[学] Hypoestes

キツネノマゴ科(APG分類:キツネノマゴ科)ヒポエステス属の総称。常緑多年草または低木マダガスカルを中心に、アフリカ、アジアの熱帯亜熱帯に約150種分布する。フィロスタキア種H. phyllostachya Bak.はマダガスカル原産の多年草で、高さ80センチメートル以上になる。葉は卵形で濃緑色、淡桃赤色の小斑(しょうはん)が密にある。スプラッシュ種cv. Splachは斑がより濃色で、明瞭(めいりょう)である。白色斑の変種もあり、観葉植物として栽培される。アリスタータ種H. aristata R.Br.は南アフリカ原産の多年草で高さ1メートル以上。葉腋(ようえき)または頂部に集散花序をつくり、淡赤紫色花を開く。

[高林成年 2021年10月20日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒポエステス」の意味・わかりやすい解説

ヒポエステス
Hypoestes phyllostachya; baby's-tears; flamingo plant; freckle-face; measles plant

キツネノマゴ科の1属名で約 150種が含まれるが,一般にはヒポエステス・フィロスタキアをさす。マダガスカル原産の小低木状多年草。本来の高さは 1mをこえるが,矮性品種もあり,鉢植えで流通する。葉は先のとがった卵形で対生する。濃赤色やピンク,白色などの細かい斑 (まだら) 模様が特徴で,観葉植物として栽培される。紫桃色の筒状花は小さくて目立たず,観賞価値は低い。ときどき摘芯して草姿を整える。十分日に当てると葉色が鮮かになる。冬期は水を控え目にして5℃以上に保つとよい。

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