日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハミナ条約」の意味・わかりやすい解説
ハミナ条約
はみなじょうやく
1808~09年に行われたロシア、スウェーデン間のフィンランドをめぐる戦争(フィンランド戦争)の講和条約。09年9月17日、フィンランド湾岸の都市ハミナHaminaフインランド(フレドリクスハムFredrikshamnスウエーデン)において締結され、フィンランドのロシアへの割譲が決定された。この条約によって、ムオニオ川とトルニオ川がフィンランドの西部国境と定められ、南東および東部国境は従来どおりとされた。オーランド諸島もフィンランド領内にとどまった。また、この条約の結果、フィンランドは、1100年代以来続いてきたスウェーデンの統治下を離れて、東の隣国ロシアの支配下に入り、以後、ロシア帝国内の大公国として存在していくことになった。この状態は1917年の独立まで続いた。
[萩谷千枝子]