講和条約(読み)こうわじょうやく(英語表記)peace treaty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

講和条約
こうわじょうやく
peace treaty

交戦当事国が講和のために締結する条約。戦争終了の形式として最も一般的である。平和条約ともいう。普通,講和条約に先立って戦闘を中止するための休戦協定が締結されるが,戦争を確定的に終了させるのは講和条約である。内容は条約によって異なるが,一般に戦争終了の宣言,外交関係,平和的交通の回復,捕虜の身分の終了などのほか,特に領土割譲,賠償の支払いなどが規定される。

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デジタル大辞泉の解説

こうわ‐じょうやく〔カウワデウヤク〕【講和条約】

交戦国の間で結ばれる講和のための条約。戦争の終結と平和の回復を宣言し、講和の条件として領土の割譲や賠償金などを定める。平和条約。

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大辞林 第三版の解説

こうわじょうやく【講和条約】

戦争の終結を宣言し、領土・賠償金などの講和に伴う条件について規定する国際法上の合意。平和条約。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

講和条約
こうわじょうやく
treaty of peace

交戦国間の合意によって戦争状態を終了させる通例の方式。平和条約ともいう。休戦協定等が先行することがあるが、戦争状態の終了は法的には講和条約による。通常、戦争状態の終了と平和状態の回復のほか、領土問題や賠償などのいわゆる戦後処理、当事国間の以後の関係を規律する基本原則などを規定する。1956年の日ソ共同宣言が、両国間の戦争状態を終了させながら講和条約とされなかったのは、領土問題につき合意できなかったからである。講和条約の効果としては、条約にとくに規定があるもののほか、発効時における当事国関係の現状の固定化、交戦中の違法行為への大赦、捕虜の解放(ただし1949年の捕虜の待遇に関するジュネーブ条約第118条は、捕虜は実際の敵対行為の終了後遅滞なく解放されるべきものとした)、戦時中に効力を停止していた条約の効力回復、などが一般にあげられる。講和条約は、特殊な状況下で締結されるものではあるが、法的には一般の条約と同じ性質のものであり、したがってその交渉、成立、発効、効力などについては、条約に関する一般国際法の規則が適用される。
 なお、現代国際法では、違法な武力行使によって締結された条約は無効とされているから(1969年の「条約法に関するウィーン条約」第52条)こうした形で締結された講和条約は無効であると解される余地がある。このような場合には、なんらかの形による国連の関与によって戦争状態を終結させるべきであろう。国連安全保障理事会の決定による軍事的強制措置は、講和条約によってではなく安全保障理事会の決議によって終了する。[松井芳郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

こうわ‐じょうやく カウワデウヤク【講和条約】

〘名〙 戦争を終結させるために交戦国間で結ぶ条約。戦争の終了と平和の回復を宣言し、領土の割譲とそれに伴う住民の国籍の移転、賠償支払、平和への保障など、講和の条件について規定する。
※東京日日新聞‐明治三〇年(1897)一月一〇日「抑々日清通商航海条約は日清講和条約に基き締結せらるべきものにして」

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世界大百科事典内の講和条約の言及

【平和条約】より

…交戦国間の戦争状態を終了させる条約。講和条約ともいう。また平和条約締結を講和と呼ぶこともある。…

※「講和条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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