バクトリス(その他表記)Bactris

改訂新版 世界大百科事典 「バクトリス」の意味・わかりやすい解説

バクトリス
Bactris

熱帯アメリカに見られるとげの多いヤシ科の小高木。幹は単一または群生し,葉鞘(ようしよう)基部の輪痕に多数のとげを有する。葉は羽状深裂し,裂片は多数。肉穂花序は葉鞘から出て無柄または有柄。仏焰苞(ぶつえんほう)は2個で,剛毛またはとげを有する。花は小型またはやや大きく,淡黄色または青緑色を帯びる。果実卵形または球形,熟すと暗青色になることが多く,径2~6cm。ヤシ類のなかでは大きな属の一つで熱帯アメリカ,西インド諸島に約200種を産し,分類のやっかいな属である。〈新大陸のナツメヤシ〉と称され,いくつかの種類は果実が食用にされる。なかでもハナブサヤシB.major Jacq.(英名beach palm)やB.utilis Benth.et Hook.f.は果皮に多量のデンプンを含むため食用となり,栽培され,市場で売られている。また種子からの油は料理用とし,硬い材は建築用となり,現地人はとげを入墨用の針とする。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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