日本大百科全書(ニッポニカ) 「バスチャン・ルパージュ」の意味・わかりやすい解説
バスチャン・ルパージュ
ばすちゃんるぱーじゅ
Jules Bastien-Lepage
(1848―1884)
フランスの画家。フランス北東部のムーズ県ダンビレに農民の子として生まれる。1868年、両親の反対をおしてエコール・デ・ボザール(国立美術学校)のカバネルのアトリエに入り、古典的修業を積んだ。70年のサロンに初入選。74年のサロンには『祖父の像』と寓意(ぐうい)画『春の声』を出品して好評を得、75年と76年にはローマ大賞コンクールに参加したが不首尾に終わった。その後、ミレーの影響もあり、故郷ムーズ県に画題と霊感を求めて、農民とその周囲の環境を描くようになった。また同時に印象派を思わせるような戸外の光と明るい色彩への関心を示した。36歳でパリに没。
[大森達次]
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