ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルデマール1世」の意味・わかりやすい解説
バルデマール1世
バルデマールいっせい
Valdemar I, den Store
[没]1182.12.5. ボルディンボル
デンマーク王 (在位 1157~82) 。スウェイン2世の曾孫。即位後デンマークを圧迫していた2つの敵の一つベンド人 (バルト海沿岸のスラブ人) をロスキルデの司教アブサロン (のちのルンド大司教) とともに屈服させ,他の一つの敵ドイツに対しては従属的な同盟政策をとった。このためドイツ皇帝フリードリヒ1世の反教皇政策に巻込まれ,ルンド大司教エスキルを追放した (61) が,のち対ドイツ要塞線デーネビルケの修復強化,コペンハーゲン要塞化など軍事力を強化してドイツとの対等関係を獲得。デンマークに強勢をもたらし,「大王」と呼ばれ,教会に世襲王制を認めさせた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報