家庭医学館 「バルトネラ症」の解説
ばるとねらしょうかりおんびょう【バルトネラ症(カリオン病) Bartonellosis】
細菌とリケッチアの中間に位置する、バルトネラという微生物の感染でおこる病気です。
砂バエの一種に刺されたり、かまれたりして感染します。
南米のペルー、エクアドル、コロンビアだけに存在する病気です。
[症状]
病型が、2つあります。1つは、発熱と貧血(ひんけつ)が主症状で、マラリアや腸チフスのような経過をとり、死亡率の高い病型で、オロヤ熱といいます。
もう1つは、粟粒大(あわつぶだい)からえんどう豆大の丘疹(きゅうしん)(結節(けっせつ))ができる病型で、ペルーいぼ病といい、軽症です。
ペルーいぼ病は、オロヤ熱にひきつづいておこることもありますし、単独でおこることもあります。
[治療]
テトラサイクリンなどの抗生物質やアンチモン製剤が有効です。