バルヘブライオス(その他表記)Bar Hebraios

改訂新版 世界大百科事典 「バルヘブライオス」の意味・わかりやすい解説

バル・ヘブライオス
Bar Hebraios
生没年:1226-86

ヤコブ派キリスト教徒の神学者,歴史家,医師。ラテン名バルヘブラエウスBarhebraeus,アラビア名イブン・アルイブリーIbn al-`Ibrī。アナトリアのマラティヤ出身。キリスト教に改宗したユダヤ教徒で,ヘブライオスの名もそこからきている。アンティオキアトリポリで医学や神学を学び,医師から聖職者(1264年からマフリアノ)になった。ヤコブ派のなかでもっとも著名な著作家で,シリア語,アラビア語を用いて神学,哲学,教会法,さらに数学,天文学に関する著作を残した。その活躍は〈東方のアルベルトゥス・マグヌス〉の名にふさわしい。主著《年代記》は,ムスリム史書を集成し,これにモンゴルについての知見をも加えながら世界の創造から同時代までの歴史を記したもの。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバルヘブライオスの言及

【ダンディズム】より

… ブランメルの掲げたダンディズムの理想は,(1)身につける衣服は目だつものであってはならぬ,(2)はでな色彩・模様は避けよ,(3)仕立てには一分のたるみもあってはならぬ,というものであった。すなわち,当時勃興しつつあった近代産業社会を支える〈貪欲〉〈発展〉〈労働〉の基本理念に対して,〈禁欲〉〈寡黙〉〈無為〉を対立させたものであり,このダンディズムの精神的側面は,その後2人の輝かしき理論家,ボードレール,バルベー・ドールビイのなかで,ロマン主義的反逆と結びつき,美的・倫理的範疇に属する一種の哲学のレベルにまで引き上げられる。彼らに従えば,ダンディズムとは,衣服,立居振舞など,個人の外観に異例の重要性を認めるものではあるが,一分の隙もない服装,端正な挙止は,〈意志を鍛え,魂を訓練する体操にほかならない〉(ボードレール)。…

※「バルヘブライオス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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