世界の観光地名がわかる事典 「バンベルクの旧市庁舎」の解説 バンベルクのきゅうしちょうしゃ【バンベルクの旧市庁舎】 ドイツ南部、バイエルン州北部の都市バンベルク(Bamberg)旧市街、マイン川の支流レグニッツ川の人工の中洲に建つ、木組みを取り入れた半木造の建造物。川に張り出すようにロットマイスターホイスヒェンと呼ばれる小部屋がある。バンベルク中央駅から徒歩約15分の場所にある。この建物は、元の市庁舎が1460年の火災で焼失した後に再建されたもので、ロットマイスターホイスヒェンは1668年の増築の際に取り付けられたものである。現在の市庁舎は18世紀の改築を経た建物である。ドーム側の壁面には、司教領主フィリップ・アントン・フォン・フランケンシュタインの死去について描いた18世紀のフレスコ画があり、反対側の壁面には、同じ時期に描かれた新司教領主のバンベルク入りを描いたフレスコ画がある。また、建物最上階には、ロココ調の広間がある。狭い中洲の中に市庁舎が建てられたのは、バンベルクを統治していた司教領主に市庁舎の建設用地を要求したものの受け入れられず、司教の管轄権が及ばない川の中の中洲に建てたことによる。現在、旧市庁舎は「ルートヴィヒコレクション」(Sammlung Ludwig)という陶器博物館になっていて、マイセン焼を初めとする陶器のコレクションが展示され、写真展などが行われるギャラリーがある。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報