最新 地学事典 「パイラルスパイト」の解説
パイラルスパイト
pyralspite
鉄・マグネシウム・マンガンざくろ石固溶体(Fe, Mg, Mn)3Al2Si3O12。端成分はパイロープ,アルマンディン,スペッサルティンで,それぞれの鉱物名を組み合わせてパイラルスパイトという。ただしパイロープとスペッサルティンは固溶体をつくらない。Mg2+とMn2+のイオン半径の差が大きいため,変成岩のパイラルスパイトは変成度が高くなると,固溶体の範囲がMn→Fe→Mgの方向に広がり,緑色片岩相でスペッサルティン,緑れん石角閃岩相~角閃岩相でスペッサルティン~アルマンディン,グラニュライト相やエクロジャイト相ではパイロープに富むものが多い。ざくろ石ではこれらのイオンは8配位で,Mg, Feには大きすぎ,Mn(やCa)に適するため。実際低変成度結晶片岩のパイラルスパイトにはしばしばCaも多い。Mgの少ないものはホルンフェルス,火山岩,花崗岩,ペグマタイトにも産し,特に花崗岩のものはFeに富む。
執筆者:端山 好和
参照項目:石榴石上族
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

