パタリーア(その他表記)pataria

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パタリーア」の意味・わかりやすい解説

パタリーア
pataria

11世紀後半イタリアのミラノに生じた宗教的社会的性格の民衆運動。パタリーアはミラノ方言で「ぼろ市場」をさすといわれる。ミラノ大司教が聖職売買を通じて選出されたことを直接のきっかけとして,下層民衆の間に聖職売買や妻帯など聖職者堕落を批判する宗教運動が生じた。この運動はさらに都市の上層支配者に対する社会運動に発展するとともに,他方では教皇皇帝叙任権論争というより広い枠組みの問題と結びついた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android