コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

聖職売買 せいしょくばいばいsimony

翻訳|simony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

聖職売買
せいしょくばいばい
simony

キリスト教において金銭や物品を媒介にして聖職やその権限を売買すること。英語の simonyは,ペテロから聖霊の能力を買取ろうとしたシモン (魔術師シモン) の故事 (使徒行伝8・18以下) に由来する。今日聖職売買はどの教会でも厳禁されているが,初代教会の3世紀に及ぶ迫害時代が過ぎた頃すでに行われていたらしく,カルケドン公会議 (451) は法令によって禁じている。しかし中世やルネサンス時代でも広く行われ,ときには聖職売買は異端あるいは涜神として破門されたが,この悪習はやむことがなく,宗教改革の一因となった。 16世紀以後,教会財産の政府による没収や移譲のためこの風習はすたれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

聖職売買【せいしょくばいばい】

ラテン語シモニアsimonia,英語simonyなどの訳で,聖霊を受ける力を金銭で得ようとしたシモン・マグスの故事(《使徒行伝》8:18以下)にちなむ語。シモニアには,聖なる事柄を金銭で左右しようとする態度,免罪符贖宥状)の授受なども含まれるが,特に教会や修道院の聖職を経済的取引の対象とすることを指すようになり,教皇グレゴリウス7世の叙任権闘争はその禁止を目するものでもあった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

せいしょくばいばい【聖職売買】

サマリア人シモン・マグスが使徒ペテロとヨハネに対して,金銭を提供することによって聖霊の降下を依頼したという《使徒行伝》(8:18~24)の故事にちなみ,ラテン語ではシモニアSimoniaと言う。シモニアとは本来,霊的な事がらや神聖な事がらを金銭その他の手段によって獲得することを意味し,贖宥(しよくゆう)状(免罪符)取引なども含められていたが,一般的には教会や修道院の聖職を売買する行為をさす。ゲルマン的私有教会制のもとでは,国王は自己支配下の教会・修道院の聖職者を自ら任命し,それに対する対価を求めていた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

聖職売買
せいしょくばいばい

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

聖職売買の関連キーワードアルナルド・ダ・ブレッシャアルナルド・ダ・ブレシアアレクサンデル(6世)グレゴリウス(7世)シルベステル(2世)ペトルス・ダミアニシルウェステル2世ベネディクツス8世ベネディクツス7世アレクサンデル2世ペトルスダミアニグレゴリウス6世グレゴリウス改革ウォルムス協約ハインリヒ3世聖堂参事会運動神聖ローマ帝国ウルバヌス2世クレメンス2世聖職叙任権闘争

今日のキーワード

あおり運転

危険運転の一種で、前方を走行する車両に対する嫌がらせ行為。車間距離を極端に詰めて道を譲るように強要する、猛スピードで追い回す、ハイビームやパッシング、並走しての幅寄せなどで威嚇する、といった行為が該当...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android