パラトグラフ(読み)ぱらとぐらふ(その他表記)palatograph

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パラトグラフ」の意味・わかりやすい解説

パラトグラフ
ぱらとぐらふ
palatograph

発音中に舌が口蓋(こうがい)に接触することに着目して、その接触パターンを観察、記録する装置プラスチック人工口蓋と、接触パターンの検出や記録のための装置とを総称する。これによって、発音中は外部から観察しにくい舌の複雑な動きの性質をある程度知ることができる。

 被検者の歯型にあった人工口蓋をつくり、この表面に64個の電極を埋め込んで、これを電線で外部の器械に接続する。電極に舌が触れると、ここに電流が流れる。この電流の変化を検出するのがパラトグラフの原理であり、これによって接触パターンを図形表示したり、コンピュータによって解析することができる。

[廣瀬 肇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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