改訂新版 世界大百科事典 「パンチャーラ」の意味・わかりやすい解説 パンチャーラPañcāla インド,後期ベーダ時代(前1000ころ-前700から前600ころ)に,ガンガー(ガンジス),ヤムナー両河間地帯(ドアーブdoāb)の中部に拠っていたアーリヤ人部族,および彼らの国家,領土の呼称。北方のクル族と戦争,同盟を繰り返したため,しばしば〈クル・パンチャーラ〉と並記される。伝説では,この国の王家をバラタ族の系統とする。また,この国に出たプラバーハナ・ジャイバリPravāhana Jaivali王は,ウパニシャッド哲学の学者として知られる。仏陀時代にパンチャーラ国は十六大国の一つに数えられているが,すでに政治的重要性を失っていた。執筆者:山崎 元一 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by