ヒャン(読み)ひゃん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒャン」の意味・わかりやすい解説

ヒャン
ひゃん
[学] Calliophis japonicus japonicus

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目コブラ科のヘビ。有毒種で、奄美(あまみ)大島およびその周辺の離島に分布する。全長約50センチメートル。体は細長く鱗(うろこ)は滑らかである。背中は淡紅色ないし橙褐色(とうかっしょく)、腹面は黄白色をしており、体の各部分に黒い横帯がある美しいヘビで、黒い縦縞(たてじま)だけをもつ別亜種のハイと異なる。尾は短く、尾端は円錐(えんすい)状にとがっており、とらえられると尾端を相手に押し付けて威嚇するような動作をするが、尾部には毒腺(せん)はない。上顎(じょうがく)には神経毒をもち猛毒であるが、口が小さく温和な性質なので、かまれることはない。夜行性のヘビと考えられるが、昼間でも行動し、草むらや石灰岩地帯の森林、落ち葉の下などにいるが目だたない。食性や行動などはあまり調べられていない。

[新城安哲]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む