ヒョウ・なげる・なげわたす・おちる

普及版 字通 の解説


6画

[字音] ヒョウ(ヘウ)
[字訓] なげる・なげわたす・おちる

[説文解字]

[字形] 会意
爪(そう)+(又)(ゆう)。上下の手を合わせた形。上からは与え、下からは受ける形。〔説文〕四下に「物落つるに、上下相ひ付(わた)すなり」とし、「讀みて、詩の(お)つるものにりの(ごと)くす」と、(ひよう)の音でよむという。〔詩、召南、有梅〕の句で、〔韓詩〕にに作る。受・爰(えん)・(らん)はみなに従い、上下の手の相受ける形。〔有梅〕は投果の俗を歌うもので、このは、〔玉〕に「(う)つなり」と訓するのがよく、〔詩、衛風、木〕もその俗を歌う。(かがい)のときなどに、女が果物を投げて、男の愛情を試みることがあった。

[訓義]
1. なげる、なげうつ、なげわたす。
2. とぶ、おちる。
3. (ひよう)と通じ、餓死

[部首]
〔説文〕に爰・・受・爭(争)・(いん)・(かん)(敢)など八字を属し、〔玉〕も同じ。このうち爭は力(耒(すき))を秉(と)る形、または鬯酌(ちようしやく)の象を示して厳恭の意となる字。ともにに従う字ではない。

[語系]
声でよむとすれば、票・・嫖・漂・phiはみな同声。票は屍(しかばね)を焚(や)く形の字で軽挙挙の意があり、声義の近い字である。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報