ヒラタオベリア(その他表記)Obelia plana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒラタオベリア」の意味・わかりやすい解説

ヒラタオベリア
Obelia plana

刺胞動物門ヒドロ虫綱軟水母目ウミサカズキガヤ科。樹枝状に分岐して高さ 15cm以上の大きな群体になる。幹は暗褐色波形になり,各枝の基部に3~5個の横環がある。ヒドロ莢は長い鐘形で,柄の全長に5~8個の輪節がある。生殖莢は長卵形で枝の分岐点に生じる。7~9月頃に生殖莢から小さなクラゲが泳ぎだし,やがて触手が 60本にもふえ,4本の放射管の上に各1個の生殖巣をつける。浅海海藻の上や桟橋などに夏から秋にかけて付着する。寒海性で,北海道各地から太平洋大西洋北部に分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヒラタオベリアの言及

【エダフトオベリア】より

…生殖体は深いつぼ状で,ヒドロ莢をつける柄の上脇部に生じ,一つのヒドロ茎に数個見られる。近縁種にはヤセオベリアO.dichotomaとヒラタオベリアO.planaがあり,前者は北海道から本州中部までの浅海の岩石その他に着生し,高さ2cmほどの群体をつくる。後者は北日本に分布し,夏から秋にかけては高さ30cm以上の大きな群体をつくる。…

※「ヒラタオベリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む