ビクトル3世(読み)ビクトルさんせい(その他表記)Victor III

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビクトル3世」の意味・わかりやすい解説

ビクトル3世
ビクトルさんせい
Victor III

[生]1027
[没]1087.9.16. モンテカシノ
教皇 (在位 1086~87) 。福者。本名 Dauferius。ベネベント公家出身。多くの修道院で学んだのち,モンテカシノのベネディクト派修道院に入って,名を Desideriusと改めた。 1058年同大修道院長となり,学芸を振興して同院の全盛期を築いた。 59年枢機卿,南イタリアにおける教皇代理として教皇庁とノルマン人との協調をはかった。教皇に選出されながら戴冠式がすまないうちに皇帝ハインリヒ4世一派にローマを追われ,87年戴冠された。チュニス軍隊を送ってサラセン人を打破。ベネベント教会会議で皇帝派の対立教皇クレメンス3世を再度破門。

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