ピロプラズマ病(読み)ピロプラズマびょう(その他表記)piroplasmosis

改訂新版 世界大百科事典 「ピロプラズマ病」の意味・わかりやすい解説

ピロプラズマ病 (ピロプラズマびょう)
piroplasmosis

ウシスイギュウ,ウマの病気。法定伝染病の一つで,病原体にはバベシア・ビゲミナBabesia bigemina,バベシア・ボビスB.bovis,バベシア・アルゼンチナB.argentinaなどのバベシア病の病源体と,タイレリア・パルバTheileria parva,タイレリア・アヌラタT.annulataなどのタイレリア病の病原体が併せ含まれている。バベシア病,タイレリア病のいずれも赤血球内で原虫が増殖し,発熱貧血および黄疸を起こす伝染病である。本病の原因にはその生活環に媒介昆虫として,ダニが関係する。伝播(でんぱ)ダニの生息が本病感染に必須である。このため本病の予防には,媒介昆虫であるダニの駆除に配慮する。殺ダニ剤の散布が効果的である。治療には殺バベシア剤としてキノリン誘導体またはジアミジン剤が用いられている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...

リンゴ病の用語解説を読む