ファヤズ・テペ(その他表記)Fayaz-Tepe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファヤズ・テペ」の意味・わかりやすい解説

ファヤズ・テペ
Fayaz-Tepe

ウズベキスタン南部,テルメズ市郊外の仏教遺跡。同じく仏教寺院址として知られるカラテペ北東 1kmの地点にある。 1968~76年,考古学者 L.I.アルバウムによって発掘された。 115m× 40mの建物は僧院寺院僧堂の3部分に分れ,この建物の北側に接してストゥーパがあった。この寺院址からは石灰岩のすぐれた仏坐像をはじめ,多くの彫刻,壁画断片,古代文字,古銭などが発見された。アルバウムはこの寺院が活動していたのは前1世紀末から後3世紀前半であり,4世紀初頭ササン朝の軍勢によって破壊されたと述べている。

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世界大百科事典(旧版)内のファヤズ・テペの言及

【仏像】より

… 西トルキスタン(ソ連領中央アジア)では近年急速に発掘が進んでいるものの,未解明なところが少なくない。オクソス川(アム・ダリヤ)北岸のカラテペやファヤズテペではクシャーナ朝治下の2~4世紀に石灰岩や塑土を用いてガンダーラ風の仏像が製作された。7~8世紀のアジナテペやクバ出土の塑造彫刻はアフガニスタンの末期のそれと共通するところが多い。…

※「ファヤズ・テペ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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