フィコエリスリン(読み)ふぃこえりすりん(英語表記)phycoerythrin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フィコエリスリン」の意味・わかりやすい解説

フィコエリスリン
ふぃこえりすりん
phycoerythrin

紅藻類藍藻(らんそう)類などに含まれる紅色の色素タンパク質フィコエリトリン紅藻素ともいう。色素部分のフィコエリスロビリンは、ポルフィリン環の開いたテトラピロール構造をもっている。フィコエリスリンは、細胞内ではラメラ構造上にあるフィコビリゾームとよばれる顆粒(かりゅう)中に存在し、光合成の補助色素として光のエネルギー捕捉(ほそく)に重要な役割を果たしている。深海の紅藻ほどフィコエリスリン量が多く、効率よく光のエネルギーを吸収する。

吉田精一

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android