フォイト・シュナイダープロペラ(読み)ふぉいとしゅないだーぷろぺら(その他表記)Voith Schneider propeller

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フォイト・シュナイダープロペラ
ふぉいとしゅないだーぷろぺら
Voith Schneider propeller

船底平行に据え付けられた円板の周りに、数枚の羽根水中に向かって垂直に取り付けたプロペラ。この円板を回転させると同時に羽根の角度を調節して推力の方向を変化できる。これらはすべて船橋から操作できるので、前後進、回頭はもちろん、その場旋回や横進さえ容易である。港内など狭い水面で複雑な操船を要求される引き船などに用いられる。1929年、オーストリアのE・シュナイダーが考案したもので、ドイツのフォイト社が権利を買い、研究のうえ、実用化した。

[森田知治]

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改訂新版 世界大百科事典 の解説

フォイトシュナイダープロペラ
Voith-Schneider propeller

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフォイト・シュナイダープロペラの言及

【翼車推進器】より

…鉛直軸のまわりに翼が回転する形式のプロペラ。いくつかの形式があるが,発明者の名まえを冠したフォイト=シュナイダープロペラVoith‐Schneider propellerが有名である。これは,船底に取りつけられた回転する円板に,羽根が垂直に取りつけられ,図のようなリンク機構により一回転中に羽根の迎え角が変化し,一方向の推力を発生する。リンクの中心P点を動かすことにより任意の方向の推力が得られるので,舵が不要で,船の操縦性もきわめてよくなる。…

※「フォイト・シュナイダープロペラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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