フクドジョウ(読み)ふくどじょう(その他表記)Siberian stone loach

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フクドジョウ」の意味・わかりやすい解説

フクドジョウ
ふくどじょう / 福泥鰌
Siberian stone loach
[学] Noemacheilus toni

硬骨魚綱コイ目ドジョウ科に属する淡水魚。北東アジアに広く分布するが、日本では北海道だけから知られている。体はやや縦扁(じゅうへん)し、眼下棘(きょく)や骨質板はない。体色は黄褐色で、体側頭部は不規則な暗褐色斑(はん)で覆われる。産卵期に雄の胸びれ鰭条(きじょう)上面や体前部に微小な追い星が現れる。河川砂礫(されき)底にすみ、主として底生動物を餌(えさ)とする。

[澤田幸雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版] 魚 「フクドジョウ」の解説

フクドジョウ
学名:Barbatula oreas

種名 / フクドジョウ
目名科名 / コイ目|ドジョウ科
解説 / 口ひげは3対。川の中・下流の砂れき底にすみ、主に水生昆虫を食べます。産卵期は春から夏です。
全長 / 20cm
分布 / 北海道、シベリア樺太、中国北東部、朝鮮半島原産/福島県移入

出典 小学館の図鑑NEO[新版] 魚小学館の図鑑NEO[新版] 魚について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フクドジョウ」の意味・わかりやすい解説

フクドジョウ
Noemacheilus barbatulus toni

コイ目タニノボリ科の淡水魚。全長 20cmになる。体は細く,頭部はやや縦扁するが,尾部は側扁する。口ひげは 3対。尾鰭はわずかに湾入する。体色は黄褐色で,不規則な暗色斑が体側および頭部にある。産卵期は 4~7月。北海道,朝鮮半島,サハリン,中国東北部,シベリアに分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフクドジョウの言及

【ドジョウ(鰌∥泥鰌)】より


[ドジョウ科]
 日本にはドジョウ科(Cobitididae)の魚は6属10種・亜種が分布する。これらは眼の下縁にとげをもつシマドジョウCobitisアジメドジョウNiwaellaアユモドキLeptobotiaともたないドジョウ属Misgurnus,フクドジョウ属Barbatulaおよびホトケドジョウ属Lefuaとに大別される。フクドジョウ属のフクドジョウB.toniは日本では北海道のみに産し,北海道の人々は単にドジョウといい,ふつうのドジョウをナイチドジョウ(内地鰌)と呼んで区別している。…

※「フクドジョウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

1 食肉目クマ科の哺乳類の総称。全般に大形で、がっしりした体格をし、足の裏をかかとまで地面につけて歩く。ヨーロッパ・アジア・北アメリカおよび南アメリカ北部に分布し、ホッキョクグマ・マレーグマなど7種が...

熊の用語解説を読む