フラットパネルディテクタ(読み)ふらっとぱねるでぃてくた(その他表記)flat panel detector

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フラットパネルディテクタ
ふらっとぱねるでぃてくた
flat panel detector

生体を透過したX線を電気信号に変換し、ガラスパネルにマトリックス状に配置した薄膜トランジスタ(thin film transistor:TFT素子により位置情報を与え、デジタル画像を得るX線平面検出器。略称FPD。全体として厚さ10センチメートル程度のパネル状であるため、フラットパネルディテクタとよばれている。X線を電気信号に変換する方式には、アモルファス・セレン半導体を用いる直接方式と、CsI(ヨウ化セシウム)などの蛍光体によりいったん光に変換する間接方式がある。単純X線画像などの静止画だけではなく、X線透視や血管造影に必要な高精細でコントラストの高い動画を得ることができるため、従来のイメージインテンシファイアimage intensifier(I.I.(アイアイ)、電子増倍管)にかわって広く用いられるようになっている。

大友 邦 2021年8月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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