ブラーフーイー族(読み)ブラーフーイーぞく(その他表記)Brāhūī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブラーフーイー族」の意味・わかりやすい解説

ブラーフーイー族
ブラーフーイーぞく
Brāhūī

パキスタン南西部,中央バルチスターンに居住するインド=アフガン系の民族。言語はブラーフーイー語を用いる。人口約 80万以上と推定される。伝統的な生業遊牧で,ヤギ放牧を中心として移動生活を営み,ヤギの毛で編んだテントに居住し,羊毛や皮革でつくった衣服を着用する。古くヒンドゥー教からイスラム教のスンニー派に改宗したが,カースト制度の影響から,世襲身分的職業差別が残存している。 15世紀にはカラト王に忠誠を尽し,砦に囲まれた村落共同体を単位として同盟を結んでいた。伝統的な社会は父系原理によって組織され,8つの氏族に分れていた。バローチー族と同様,ミヤ・ハンザという伝説上の王を始祖とし,この王の子孫から形成される王の氏族を中心に,バルチ,パサン,ペルシャンなどの氏族が従属していたが,15世紀末にはこの位階はくずれた。

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