ブレリオXI(読み)ブレリオじゅういち(その他表記)Blériot XI

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブレリオXI」の意味・わかりやすい解説

ブレリオXI
ブレリオじゅういち
Blériot XI

フランスの先駆的飛行家ルイ・ブレリオが製作した単葉機。ブレリオは 1909年1月23日にパリ近郊で自作のブレリオXIによる初飛行を行なった。おもにレイモン・ソルニエが設計した同機は,たわみ翼で横方向の制御をする牽引式単葉機であった。ブレリオは性能向上のため機体重量を減らし,ロベール・エスノー=ペルトゥリ設計のエンジンをアンザニ式 3気筒 25馬力の空冷式エンジンに交換して 2枚羽のショビエール式プロペラを用いた。1909年7月25日には 37.8km飛行して初のドーバー海峡横断という快挙を成し遂げた。フランスのカレーからイギリスのドーバーへ渡ったこの画期的な飛行は,飛行機が戦略兵器にも,国々を結ぶ商用機にもなりうることをはっきりと示した,初期航空史において最も重要な出来事であった。有名になったブレリオXIは,ヨーロッパとアジアの諸国で軍の航空部隊に装備されるとともに,ヨーロッパとアメリカ合衆国の航空競技会や展覧会で披露された。ブレリオは飛行機製造者第1世代の大物の一人として台頭し,新型機のライセンス生産を展開した。

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