化学辞典 第2版 「ブレーズ反応」の解説
ブレーズ反応
ブレーズハンノウ
Blaise reaction
【Ⅰ】塩化アシルに有機亜鉛化合物を作用させてケトンを合成する方法.
R1COCl + R2ZnCl → R1-CO-R2 + ZnCl2
ケトンの収率は普通75~90% であるが,R1 がアリール基のときはやや低い.グリニャール反応と違い,ケトン生成の段階で止まり,第三級アルコールにまで進まないのが特徴.【Ⅱ】ニトリルとα-ブロモカルボン酸エステルと亜鉛の混合物を加熱し,生成物を加水分解してβ-ケトカルボン酸エステルを合成する方法.一般に収率は良好であるが,オルト位に置換基のあるベンゾニトリル誘導体では,きわめて低い.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報