ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プター」の意味・わかりやすい解説 プターPtah エジプトの神。メンフィスの支配神。シリア方面からの外来神と考えられ,第 20王朝期になってから広く知られるようになり,ラムセス王の死後アモン,レーに次ぐエジプト第3位の神となった。宇宙の万物を創造した陶工,鋳物師,建築家で職人,芸術家の保護神。彼の標徴の一つはものさしで,その神殿の祭司は「芸術の偉大なる長」の称号をもった。メンフィスのプター神殿付属工業学校は全エジプトの土木工芸建築の中心で,ピラミッド造営の本部であった。ギリシア人は彼をヘファイストスと同一視している。メンフィスの神殿では妻セクメトとともに崇拝され,神殿の近くでは彼の聖獣アピスが大切に飼われていた。ミイラとなった男の姿で表わされたり,坊主頭の醜い小男として邪悪に対する防御者として描かれたりした。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by