セクメト(読み)せくめと(英語表記)Sekhmet

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セクメト」の意味・わかりやすい解説

セクメト
せくめと
Sekhmet

古代エジプトの古都メンフィスで崇拝された女神。男神プタハ技芸の神)の妻であり、子のネフェルテムとともにメンフィス三神とみなされた。セクメトは牝(めす)ライオンの姿で表現され、疫病あるいは太陽の強い光線、干魃(かんばつ)などを表すものとされ、人間滅亡に手を貸すものとして恐れられた。ときにはセケトSekhetともよばれる。

矢島文夫


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セクメト」の意味・わかりやすい解説

セクメト
Sekhmet

古代エジプトの女神。メンフィスで,最高神プターの妻として尊崇され,この夫婦の息子ネフェルトゥムとともに3大神のグループを構成した。雌のライオンの頭をもつ強力な戦神で,殺戮を好み,人類が神意にそむくことがあれば狂暴な残忍性を発揮して罰を加え,自分の流す血に酔いしれる。

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