日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレヤデス」の意味・わかりやすい解説
プレヤデス
ぷれやです
Pleiades
おうし座にある散開星団。M45と同じもの。日本でも古くより「すばる」「六連星(むつらぼし)」の名で知られる。中国名は「昴(ぼう)」。太陽から408光年の距離にある。年齢は推定5000万年で、散開星団では若いほうに入る。近年の研究では、2000個以上の星々が直径120光年以上にも広がってつくる大星団であることがわかってきた。総質量は太陽の1000倍ないしそれ以上といわれる。星団の中心部分では星々が秒速700メートルで飛び回っているという研究報告もある。
プレヤデス全体は、いわゆるRアソシエーションとよばれる反射星雲の群で取り囲まれており、長時間露出した写真では雲のように写る。これはプレヤデスにある宇宙塵(じん)が明るい星々の光を反射しているためである。
星団のなかのとくに明るい6個の星(スペクトル型B)には、ギリシア神話に登場する巨人アトラスの6人の娘の名前がつけられており、肉眼でも識別可能である。
[吉澤正則]