翻訳|cosmic dust
宇宙塵という言葉はかなりいろいろな意味に用いられている。恒星間空間での散光星雲などに見られるような星間塵を指す場合もあり,また惑星間空間ですい星などからはき出され,地球に突入して流星となるような物質,また黄道光などとして見えるような微塵を指す場合もある。また19世紀以来,深海底に堆積している土の中から発見された直径数十μ程度の球状の塵が宇宙起源のものと考えられ宇宙塵と呼ばれた。
近年,ロケット,ジェット機,気球などを用いて大気圏外あるいは高層大気中から,さらに極地の氷雪や雨水の中などから宇宙起源の塵を検出する試みがいろいろ行われている。これらの微塵は大気中で隕石の表面から液滴となって飛び散るものも考えられるし,またもともと微小な塵は,大気に突入しても蒸発するに至らず地表面まで漂い落ちるとも考えられているが,現在では人工の微塵がおびただしく存在するので,宇宙起源のものを地上で検出することは容易でない。
→隕石 →星間物質 →惑星間物質
執筆者:村山 定男
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…実際の人工衛星の飛行高度は,低いものでもその近地点高度は150km程度だが,熱圏を飛行する場合には,同様に大気による抗力を受け,また大気の流れの影響も受けるため,徐々にエネルギーを失っていき,最後には濃い大気に突入する。
[宇宙空間での人間活動と宇宙環境]
宇宙空間での人間活動に関する環境を考えるとき,人間の永久居住は20年または30年後の研究課題であるから,太陽活動の変動までを考慮する必要は当分なく,現実的な問題となるのは紫外線,X線,宇宙線,宇宙塵,無重量状態などである。紫外線は生物の皮膚に紅斑を生じさせたり結膜炎を発生させる原因となり,有人宇宙船の飛行高度では人間の皮膚が太陽からの紫外線にさらされると,地上の10~50倍の速度で紅斑ができるといわれるが,宇宙船および宇宙服の窓材料を適当に選べば,紫外線を宇宙船内の人間まで通過させなくすることは容易である。…
※「宇宙塵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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