ヘキスト会社(英語表記)Hoechst AG

改訂新版 世界大百科事典 「ヘキスト会社」の意味・わかりやすい解説

ヘキスト[会社]
Hoechst AG

BASF(バスフ)社,バイエル社と並ぶドイツの三大総合化学会社の一つ。とくに医薬品ではトップ。本社フランクフルト・アム・マイン。1863年ルチウスEugen Luciusらがアニリン染料の製造を目的として設立したMeister Lucius & Co.が前身。80年にFarbwerke vorm Meister Lucius & Brüning AG改組。1925年にはドイツの化学工業会社5社と合同し,イーゲー・ファルベン社となる。第2次大戦後はイーゲー・ファルベン社の分割に伴い51年,ヘキスト染料会社Farbwerke Hoechst AGとして再発足した(1974年に現社名となる)。1954年にはストレプトマイシンの製造を開始する。68年にはフランスの医薬品会社ルーセル・ユクラフ社Roussel Uclaf S.A.に資本参加して医薬品部門を強化し,また塗料,繊維などの企業を買収し積極的に事業規模を拡大していった。現在120ヵ国以上の国に関連会社をもつ。99年にフランスの医薬品会社ローヌ・プーランと医薬品,バイオテクノロジー部門を統合し,新会社アベンティスAventis S.A.を設立した(本社はフランスのストラスブールにある)。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android