ベカナマイシン

化学辞典 第2版 「ベカナマイシン」の解説

ベカナマイシン
ベカナマイシン
bekanamycin

C18H37N5O10(483.5).アミノ糖抗生物質,カナマイシンB.融点180 ℃.+145°(水).水に易溶,エタノールに不溶.抗菌力はカナマイシンAより2~3倍強い.硫酸塩は肺炎球菌,ぶどう球菌属などによる感染症治療薬として使用される.[CAS 4696-76-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のベカナマイシンの言及

【カナマイシン】より

…耳鳴り,めまい,難聴など第8脳神経(内耳神経)障害があるので,長期にわたって使用する場合は聴神経への副作用に注意が必要である。なお,カナマイシンより抗菌活性,毒性がともに高いカナマイシンB(2′‐アミノ‐2′‐デオキシカナマイシン)がカナマイシン産生菌より得られカネンドマイシンと呼ばれるが(WHOではベカナマイシンと呼ぶ),これは広く一般細菌感染症(結核を除く)に注射薬として用いられる。さらにこれは,多剤耐性の腸内細菌,緑膿菌などに対して有効な新カナマイシンであるジベカシン(3′,4′‐ジデオキシカナマイシンB)の合成の出発物質としても利用される。…

※「ベカナマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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