ベルクシュルント(読み)べるくしゅるんと(その他表記)Bergschrund ドイツ語

デジタル大辞泉 「ベルクシュルント」の意味・読み・例文・類語

ベルクシュルント(〈ドイツ〉Bergschrund)

氷河または雪渓山腹との間にできたすきま。シュルント。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルクシュルント」の意味・わかりやすい解説

ベルクシュルント
べるくしゅるんと
Bergschrund ドイツ語

氷河の源流部にみられるクレバス一種で、氷河と周りの岩壁との間に開いた割れ目をさす。カール氷河で典型的に発達し、カール壁と氷河の間に、幅数メートルから十数メートルのすきまをつくる。ベルクシュルントができるのは、氷河が下流へ向かって流動しているためである。これに対して、太陽に熱せられた、両岸の岩壁に接する部分で氷河や雪渓が融(と)けてできた割れ目はラントクルフトRandkluft(ドイツ語)とよばれる。

[小野有五]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のベルクシュルントの言及

【登山】より

… ブッシュbushやぶ。 ベルクシュルントBergschrund[ドイツ]雪渓や氷河の氷と山側の岩壁との間の割れ目をいう。 ホールドhold岩登りで,手がかり,足がかりになる岩角をいう。…

【氷河】より

…その極端な場合が氷瀑(アイスフォールicefall)である。また圏谷壁との間に生じた割れ目をベルクシュルントBergschrund(ドイツ語)という。
[氷河の分類]
 氷河はそれが形成される地形に応じて大きく二つに分類される。…

※「ベルクシュルント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android