ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルンワルト」の意味・わかりやすい解説
ベルンワルト
Bernward
[没]1022.11.20. ヒルデスハイム
ドイツの司教,画家,建築家,工芸家。 993年から死にいたるまでヒルデスハイム司教として同地の諸芸術活動を指導した。文学,芸術など多方面に造詣深い人物として知られ,芸術作品の創作にも直接参与したと思われる。彼の司教在任中の作品例はザンクト・ミハエル聖堂の建築,同聖堂の『ベルンワルトの青銅扉』『ベルンワルトの青銅柱』 (2つとも現在ヒルデスハイムのザンクト・マリア大聖堂) など,建築,鋳金,金銀細工,彩色挿絵と多方面にわたる。ベルンワルトは旅行家としても知られ,上記の作品にも,ザクセン固有の性格のほかに旅行によって得たと思われる南ドイツなどの要素がみられる。彼に発する芸術活動はベルンワルト派と呼ばれる一流派を形成し,ヒルデスハイムはオットー朝ドイツ芸術の一大中心地となる。
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