改訂新版 世界大百科事典 「ベンカタマキ」の意味・わかりやすい解説 ベンカタマキVeṅkaṭamakhi(n) 17世紀初期の南インドの音楽理論家。生没年不詳。1620年に《チャトゥルダンディー・プラカーシカーChaturdaṇḍī Prakāśikā》を著し,ラーガ(音列)の分類を試みた。1オクターブを22のシュルティśruti(微分音)に分ける従来の考え方から脱して,1オクターブを12音に分け,その7音の組合せによって72種類の基本ラーガ,すなわちメーラカルタmeḷakartaを設定し,基本ラーガ以外の数多くのラーガを派生ラーガとして各メーラカルタに帰属させた。この分類法は今日の南インド古典音楽の理論の基盤となっている。執筆者:的場 裕子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by