ベールキン物語(読み)ベールキンものがたり(その他表記)Povesti pokoinogo Ivana Petrovicha Belkina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベールキン物語」の意味・わかりやすい解説

ベールキン物語
ベールキンものがたり
Povesti pokoinogo Ivana Petrovicha Belkina

ロシアの詩人アレクサンドル・プーシキンの短編集。1831年作。独立した五つの短編小説,『吹雪』Metel',『百姓令嬢』Baryshnya-krest'yanka,『その一発』Vystrel,『棺桶屋』Grobovshchk,『駅長』Stantsionnyi smotritel'からなる。これらはいずれもロシア・リアリズム小説の先駆的作品であり,そこに描かれた題材人物はのちの作家たちの創作に深い影響を与え,またその散文のすばらしさはのちの手本となっている。

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世界大百科事典(旧版)内のベールキン物語の言及

【プーシキン】より

…彼の創作の頂点をなす約50編の作品がこの時に書かれた。短編小説集《ベールキン物語》,4編の〈小悲劇〉のほか,1823年に書き始められていた韻文小説《エフゲーニー・オネーギン》の基本的部分が完成したのもこの時である。しかしナターリアとの結婚は悲劇の始まりであった。…

※「ベールキン物語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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