20世紀西洋人名事典 「ホアングリス」の解説
ホアン グリス
Juan Gris
1887.3.23 - 1927.5.11
スペインの画家。
マドリード生まれ。
本名ホセー・ビットリアノ・ゴンサレス〈Jose Vittoriano Gonzalez〉。
マドリードの美術工芸学校で学ぶが、1906年に中退。パリに出て同郷の先輩ピカソらのいる「洗濯船」に住み込む。’12年アンデパンダン展に初出品。その緩やかな形態分析、落ち着いた画面構成、色彩の使い方において独特の個性を保った。またコラージュ技法を駆使して分析的キュビズムの傾向で制作を始め、同年秋にはセクション・ドール展にも参加した。この時代の代表作に「本、パイプ、コップのある静物」(’15年)がある。’24年ソルボンヌ大学に提出した論文(絵画の可能性)は、のち公刊された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報