六訂版 家庭医学大全科 「ボクサー骨折」の解説
ボクサー骨折
ボクサーこっせつ
Boxer's fracture
(運動器系の病気(外傷を含む))
どんな外傷か
ボクシングや空手などのスポーツで、拳を握った状態で相手や物を殴打することによって、
実際には、ボクシングでの発生は意外に少なく、ケンカやゲームセンターのパンチングマシーンによるものがほとんどです。
合併損傷
まれに腱の損傷を合併し、手術的処置が必要になることもあります。
症状の現れ方
ボクサーでは
検査と診断
手指の付け根にある、握ると盛り上がるこぶしがなくなっていて、疼痛や
治療の方法
屈曲変形を手で整復するのは比較的容易に行えますが、整復状態を保持するのが困難なため、多くの場合はピンなどを用いて固定する手術療法を行います。
応急処置や予防対策はどうするか
応急処置としてアイシングや副子固定を行います。手指の外傷は軽視される傾向にありますが、早期復帰のため、あるいは指の動きが悪くなる、握ると指が重なる、指の力が弱くなるなどの後遺症を避けるためにも、早めに専門医(整形外科・手の外科)を受診してください。予防法としては、正確にナックル部分で当たるように打つこと、厚めのグローブを使用することなどです。
加藤 公
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報