改訂新版 世界大百科事典 「ボードーパヤー」の意味・わかりやすい解説
ボードーパヤー
Bodawpaya
生没年:1744-1819
コンバウン朝ビルマの第6代国王。在位1781-1819年。王朝の創始者アラウンパヤーの第4王子。封土としてバドン地方を下賜されていたことからバドン侯とよばれていた。甥マウンマウンを使嗾して先王シングーを殺させた後,王位についた。忌まわしい記憶を消すため,ナムトゥ川北岸のアマラプーラに新城を築いて1782年に遷都した。翌83年にはモン族の反乱を鎮圧し,皇太子を司令官に任じてアラカン国に遠征させ,85年これを征服した。しかし,住民が大量にベンガル地方に越境亡命し,第1次ビルマ戦争(1824-26)の遠因となった。1784年と1802年には,財源を明らかにするため,全国の村落の首長にその管轄区域,産物の種類,租税の徴収法,村落人口などを答申させた。1785年,86年,91年,92年と4回にわたりタイ遠征を繰り返したが,いずれも成功しなかった。しかし清との関係は友好的で,相互に使節を派遣し合った。
執筆者:大野 徹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報