ポブレ修道院(読み)ポブレしゅうどういん(その他表記)Monasterio de Poblet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポブレ修道院」の意味・わかりやすい解説

ポブレ修道院
ポブレしゅうどういん
Monasterio de Poblet

スペイン北東部,カタルニャ自治州のタラゴナ県ポブレにあるシトー会修道院レコンキスタ (→国土回復運動 ) によってカタルニャ地方を奪還した感謝のしるしに,1149年バルセロナ伯ラモン・ベレンゲル4世がカタルニャ地方最初のシトー会修道院として設立した。君主の館と修道院が連結した修道院建築としてはきわめて珍しい形式となっており,14世紀のカスティリア王国との戦いの過程で築かれた3重の城壁に囲まれている。バロック様式の入口とロマネスク様式聖堂をもつ修道院には,アラゴン王家歴代の国王が埋葬されている。アラゴン王家の庇護のもと 14世紀に最盛期を迎えたが,その後ナポレオン戦争でのフランス軍による破壊,政府による没収などたび重なる弾圧廃墟と化した。 1921年国の文化財に指定され,建物の修復とともに再び修道院生活が営まれるようになった。 1991年世界遺産の文化遺産に登録。

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