マイクロ波放射計(読み)マイクロはほうしゃけい(その他表記)microwave radiometer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイクロ波放射計」の意味・わかりやすい解説

マイクロ波放射計
マイクロはほうしゃけい
microwave radiometer

人工衛星に搭載し,海面から出るマイクロ波帯域の自然放射を測定する機器。マイクロ波は雲を透過するので,海洋リモートセンシングでは海面情報を得るための貴重な機器である。海面からの放射は水温塩分・海面粗度によって変化し,これらの要素は異なる周波数特性を持つから,複数の周波数帯で同時に測定することで各要素が分かる。 SEASAT-1 (海洋観測衛星) に搭載し,貴重なデータを得ている。

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世界大百科事典(旧版)内のマイクロ波放射計の言及

【海洋観測衛星】より

…(2)カラー走査計 海面が放射する可視領域と近赤外領域の電磁波の強度を測定し,葉緑素の量や懸濁物の多い海水の分布などを評価する。(3)マイクロ波放射計 海面が放射するマイクロ波の強度を測定し,風速,水蒸気量,降水量,海面温度,海氷の分布を評価する。雲があってもマイクロ波は雲を透過するため海面の状態を計測できる。…

※「マイクロ波放射計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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