マイスキーMaisky)(読み)まいすきー(その他表記)Mischa (Mickael) Maisky

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マイスキー(Mischa (Mickael) Maisky)
まいすきー
Mischa (Mickael) Maisky
(1948― )

イスラエルチェロ奏者。ラトビア共和国リガに生まれる。生地およびレニングラード(現サンクト・ペテルブルグ)で学び、1965年の全ソ連音楽コンクールで第1位、翌66年のチャイコフスキー国際コンクールで第6位に入賞ロストロポービチに認められ、この大家に師事するうち、強制労働収容所送りとなり、出所後の72年イスラエルに移住し、74年ニューヨーク・デビュー。さらに晩年ピアティゴルスキーに師事して演奏に磨きをかけた。75年のフランス・デビュー以後本格的な演奏活動に入り、86年(昭和61)初来日。どこか暗い陰りを感じさせながらチェロをゆったりと歌わせてゆく異色の奏者である。90年代になってからは、クレーメルアルヘリッチと組んだピアノ三重奏でも知られる。

[岩井宏之]

『木之下晃著『音楽家のオフステージ』(1996・東京書籍)』『吉田秀和著『吉田秀和作曲家論集6』(2002・音楽之友社)』『日下部雅彦著『コンサート日記』(2002・新風舎)』

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