日本大百科全書(ニッポニカ) 「マゴンドウ」の意味・わかりやすい解説
マゴンドウ
まごんどう / 真巨頭
short-finned pilot whale
[学] Globicephala macrorhynchus
哺乳(ほにゅう)綱クジラ目マイルカ科のハクジラ。本来は和歌山県地方のゴンドウクジラに与えられた名称で、コビレゴンドウの1系統である。別系統のタッパナガに比べて体が小さく、背びれの後方と目の上の白斑(はくはん)が目だたない。三陸以南の暖流中で、20~50頭の母系集団で生活し、主としてイカを餌(えさ)とする。伊豆、九州、沖縄方面では年間数百頭が追い込み漁法で捕獲される。かつて、この和名は寒冷水域産の別種グロビセファラ・メレーナG. melaenaに誤用されたことがある。
[粕谷俊雄]