ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マヌチウス」の意味・わかりやすい解説
マヌチウス
Manutius, Aldus
[没]1515.2.6. ベネチア
イタリアの古典学者,出版者,印刷業者。マンヌッチ (マヌツィオ) 家出身。ローマとフェララで学んだのち,1490年ベネチアに移り,ギリシア人の学者,植字工を集め,アルドゥス出版を興した。 1495年3月 C.ラスカリスの『エロテマタ』 (質問集) を刊行し,1501年にはウェルギリウスの出版で初めてイタリック体活字を使用。その後多数のギリシア・ラテン古典を出版,特にアルドゥス版と呼ばれた廉価なポケット判を出した。古典テキスト出版のためにマヌチウスが設立した学者グループ「アルドゥス・アカデミア」の名が 1502年のソフォクレスのテキストに初めてみえている。死後アルドゥス出版は義兄弟の手を経てマヌチウスの子,孫へと受継がれ,1595年から 100年間に 1000種の版を刊行したとされている。
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