マンハッタン無宿

世界大百科事典(旧版)内のマンハッタン無宿の言及

【ダーティハリー】より

…〈地上最大の拳銃〉スミス&ウェッソン44口径マグナムをひっさげ,上司の指示も法的手続もときには無視して兇悪犯を追う,荒唐無稽なまでに行動力にあふれたサンフランシスコ市警殺人課のハリー・キャラハン刑事は,イーストウッドのヒーロー・イメージの中核をなす当り役であるばかりでなく,以後の〈ポリス・アクション〉映画の刑事像の原型になったといわれるほど大きな影響を及ぼした。第1作《ダーティハリー》(1971)は,イタリアの〈マカロニウェスタン〉のスターからハリウッドに返り咲いたクリント・イーストウッドが,アメリカの西部劇の衰退する中で〈ポンチョを都会の服に着替え,コルトを44口径マグナムに持ち替えて〉現れた(J.ハイアムズ《西部劇の生きた時代》1983),つまり西部劇的なパターンとヒーロー像を都会に移植することに成功した作品であるとみなされていて,同じドン・シーゲル監督による,アリゾナの保安官がニューヨークに出張して西部の流儀で犯人を追いまわす《マンハッタン無宿》(1968)がその原型だというのが通説である。《マンハッタン無宿》はシーゲル=イーストウッド・コンビの出会いの作品であり,《ダーティハリー》は4作目に当たる。…

※「マンハッタン無宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android