ミノバト(読み)みのばと(その他表記)Nicobar pigeon

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミノバト」の意味・わかりやすい解説

ミノバト
みのばと / 蓑鳩
Nicobar pigeon
[学] Caloenas nicobarica

鳥綱ハト目ハト科の鳥。全長約40センチメートルに達する大形種で、西はアンダマン諸島ニコバル諸島から東はニューギニア島まで、北はフィリピンまで広く分布している。頭部と翼の風切(かざきり)は暗灰色、短い尾は白色、ほかの部分は金属光沢のある緑色である。頸(くび)の羽は細く長く伸び、蓑(みの)のように胸に垂れている。繁殖期になると、雄はこの羽を膨らませ、陽光に輝かせる。地上を歩き回り木の実などを食べるが、飛翔(ひしょう)も巧みで、高い木の枝で休む。樹上に巣をかけ、1卵を産む。特異な姿を愛されて飼われることがあり、禽舎(きんしゃ)の中でも繁殖する。

[竹下信雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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