ミルフォードヘーブン(その他表記)Milford Haven

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミルフォードヘーブン」の意味・わかりやすい解説

ミルフォードヘーブン
Milford Haven

イギリスウェールズ南西部,ペンブルックシャー南部の町。ウェールズ語では Aberdaugleddau。ウェールズとアイルランドを隔てるセントジョージズ海峡沿岸の港町で,天然の良湾ミルフォードヘーブン湾の北岸に位置する。同湾は中世以来アイルランド航路の船に利用されていたが,町が建設されたのは 18世紀末で,1793年アメリカ合衆国のナンタケット島からの移住者によって,ロンドンの街灯用の鯨油を製造する集落がつくられた。ガス灯の導入(1807)後,鯨油産業は衰退し,19世紀初めに建設された王立海軍造船所もまもなく南東ペンブルックに移転し,町はさびれたが,19世紀末より漁港として再び活気を取り戻した。さらに 1960年以降は西ヨーロッパ有数の石油港として発展。湾岸には大規模な製油所があり,港には最大級のタンカーが入港できる。町の対岸には石油による火力発電所もある。人口 1万3806(2001)。

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