メルゼブルクの呪文
めるぜぶるくのじゅもん
Merseburger Zaubersprüche
10世紀に頭韻を用い、古高ドイツ語で書かれた作者不明の二つの呪文。異教時代の信仰に起源をもつ唯一の文献として貴重。その一つは、女が敵の軍勢を呪縛して動けなくし、捕虜となった味方のいましめを解くことを歌い、もう一つは、神々ウォーダン(北欧神話のオーディン)とバルドルが森に馬を進めるうちバルドルの馬が足を脱臼(だっきゅう)、それがウォーダンの唱えた呪文により治るというものである。
[谷口幸男]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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