モープラー(英語表記)Moplāh

改訂新版 世界大百科事典 「モープラー」の意味・わかりやすい解説

モープラー
Moplāh

南インドのマラバル地方(現,ケーララ州内)に集中して居住するムスリム総称で,マラヤーラム語ではマーッピッラMāppilla。9世紀ころ移ってきたアラブ商人混血子孫ともいわれる。海岸線に居住する人々は商人,内陸部のモープラーは圧倒的に零細な耕作農民であった。特にモープラー農民はマラバル地方での苛酷な地主制の下で最貧困層に組み入れられており,19世紀を通じて,当時のマドラス州政府への抵抗や反地主闘争を展開した。それらはたいてい偶発的・散発的であったが,1921-22年の〈マラバルの反乱〉は反封建主義闘争であるとともに,第1次大戦後のインド全体の反帝国主義闘争の一環として位置づけられるものである。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「モープラー」の解説

モープラー

マーピラ

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android